いや、ラーさん!ルールを覚えていきなりコンピューターと対局ですか?
ちょっと怖いです!
対人戦じゃないんだから、戦ってきなよ!
私は、「こまお」に勝てなかった…ラーさん助けて!
私ダメなのかな……
安心してくれ。最初は誰でもそうじゃよ。
ルール覚えていきなり対局というのはちょっと無茶だったかもしれんのぅ。
そこで今回は、ルールを覚えたばかりでこれから初めて対局する方、初心者用コンピューターに勝てない方に向けて戦い方のコツを易しく解説していくぞい!
入門講座では、基本的には将棋で遊べるようになるというのが目標のため、具体的な手筋や戦法には踏み込みません。
ここでは、将棋の基本的な考え方の部分を易しく解説していきたいと思います。
このページは、以下の構成で書いていきます。
将棋全体のコツ
はじめに、将棋全般を通して言えることを簡単に説明しよう。
まず、駒をただで取られないようにしましょう!
これは、必須です。
初心者の将棋を見ていると、あータダじゃんそれ!みたいな手が非常に多いです。
↑こういうのです。角がタダで取られてしまいます。
駒をタダで取られなくなるだけで、全然違います。
タダで取られるっていうのは、自分の大切な駒が何の戦果も挙げられずにお亡くなりになるということだからな(笑)
また、序盤、中盤、終盤のポイントを以下で解説していきますが、そもそも序盤、中盤、終盤の基準は?となると思うのでここで簡単に説明しますね!
序盤は、駒がぶつかる前の状態で、戦いが始まる前の段階のことです。
中盤は、駒がぶつかって戦いが始まったところ~敵陣を攻めるところです。
終盤は、相手玉を追い詰めて捕まえるところです。
これらを段階別に以下で説明していくぞい!
序盤のコツ
まずは、初期局面からどうするかから考えてみよう!
↑初期局面です。最初は何を動かすのがいいでしょうか?
まずは、強力な飛車や角を使いたいところじゃのぉ。
まずは、飛車の前の歩かな?、、2六歩?
↑これですね!一般的な初手です。
そうじゃのぅ。それは飛車を使えるようにする良い手じゃな!
9六歩は?
↑これですね!少し珍しい手ですが、これも有力な手です。
9六歩も角を使えるようにする良い手じゃのぅ、ただ、7六歩の方が一般的じゃな。
↑これですね!一般的な初手です。この一手で角が敵陣に利いてきますね。
このように、初手は飛車や角などの大駒を使えるようにする手を考えると良いです。
今、大活躍してる藤井聡太君は初手2六歩をよく指すね!
プロ棋士でも初手は、大体7六歩や2六歩を指します。
ただそれ以外にも、5六歩などが指されることもあります。
5六歩じゃが、今は紹介しないが中央に飛車を持っていく戦い方なんかもあるんじゃ。
こんな感じで将棋は自由なんじゃ。
7六歩や2六歩が良い手と言いましたが、当然他の手を指しても良いです。
初手から銀や飛車を動かす戦法があったりと、将棋の戦い方は、本当に沢山あります。
自由な発想で色々試してみるのも面白いでしょう。
ただ将棋に慣れるまでは、7六歩の角道を開ける手か2六歩から飛車を活用する手をおすすめします。
理由は、全ての基本になるのと狙いがわかりやすいためです。
初手から、角道を開けて飛車先を伸ばしていってください。
↑こんな感じですね!
次は、飛車先の歩交換を目指して行くのがコツです。
※ややこしくなるので、今は角道は開けない局面で解説します。
↑こんな感じなら▲2四歩と相手の歩にぶつけていきます。
↑こんな感じでぶつけます。
以下、△同歩▲同飛となって以下です。
△2三歩と打って守ってきたら、飛車を引きましょう。
引く場所は、2八か2六が一般的です。
↑こうなったら成功です。
相手が攻めてきても同様に対応してください。
また、以下のように2三の地点を相手が守っていなかったらチャンスです。
↑こんな感じで2三地点に敵駒が利いてない場合は、チャンスです。
↑▲2四歩で後手は、劣勢となります。
以下△同歩▲同飛となって下図です。
以下、△3四歩には、2三に竜が作れますね!(1つ下の局面)
以下△3二金にも▲2三歩で駒得できます。(2つ下の局面)
↑最強の竜が作れました!
↑△同金なら▲同飛成で駒得&成駒が作れて大成功ですし、放置なら角を取ることができます。
このようなチャンスを逃さないことが勝つコツじゃぞ。
自分も相手の飛車先が伸びてきたら金や銀で守りましょう!
他にも、7七角や7七銀として、そもそも飛車先交換をさせないのも有力です(下図参照)。
こうすることで、△8六歩と突いてこれなくなります。
△8六歩には、▲同歩でいいです。8六の地点には、角や銀の利きがあるので後手は飛車で▲8六歩を取ることができません。
↑飛車が取られてしまうので走れませんね!
↑これも上と同じ考え方で、飛車の横利きがあるので、△8六歩を入れれません。
角交換についても少し話しておきます。
↑角交換した局面です。
また、このように角交換をすると、お互いに角を持ち合うことになるので激しい展開になりがちです。
以下の局面をみてください。
相手は色々な所に角を打ってくる可能性があります。
なので、常に警戒しながら指していかなければなりません。
角交換が嫌だなと思われる方は、以下のように6六歩と角道を止めて、角交換させないのも有力です。
↑後手は、角交換できませんね!
序盤は、こんな感じかのぉ。
中盤のコツ
中盤で大切になるのは、成駒を作ることと駒得かのぉ。
成駒とは、敵陣の三段目に入って自分の駒をパワーアップさせることです。
駒得とは、相手の駒を取る、もしくは犠牲を払っても相手より価値の高い駒を取ることです。
それぞれのメリットは、以下です。
成駒:自分の駒の力がパワーアップするので、有利に戦いを進められる。
駒得:単純に自分の戦力が増える。また、相手にとっては駒損になるので、相手の戦力を減らすことにもなる。
↑このような成るチャンスがあったら積極的に成りましょう!
↑成駒の竜が作れましたね!しかも、桂馬まで拾って駒得にもなってます。
このように、チャンスがあったら成駒を作って駒得をしましょう。
特に、飛車を成った竜と角を成った馬が作れれば強力です。
以下の局面はどうでしょうか?実は駒得できます。
↑▲5四香としたら、△同歩と香は取られてしまいますが銀が取れます。
香より銀は、価値が高い駒です。なので、こういったのも駒得となります。
とにかく中盤は成駒と駒得を意識してみてください。これが本質です。
今後、級位者編などで、色々な手筋が出てきますが、基本的にはこの駒得や成駒作るのが目的となります。
中盤は、短いがこんな感じじゃな。
終盤のコツ
終盤は、とにかく相手玉を追い詰めるんじゃ。
↑こんな感じです。
中盤で頑張って作った成駒や駒得した駒を使って相手玉を追い詰めていきます。
コツは、相手玉を包むように逃げ道をなくすように攻めていくことです。
このようなことを、フワッとしたイメージで持っておきましょう。
↑こんな感じで左右から包むように攻めていくのがいいです。
↑端に追い詰めるのも有力です。
なぜなら、相手の逃げ道が少ないからです。
↑包むように攻めるのがコツですが、中央の玉は、見てわかるように捕まえるのが大変です。
つまり、逃げ道の少ない下段や端で捕まえる方が楽です。
なので、できるだけ相手玉を狭い所に追い込んでいきましょう。
ある程度包囲網が築けたら、相手玉を詰ますことを目指していきます。
そこで、まずは詰み形を覚えましょう!
なぜなら、この形になれば「勝ち」となるからです。
そして、相手玉が逃げられないことを確認してください。
↑これは「頭金(あたまきん)」と言われる最も有名な詰み形です。玉の頭に金があることから名付けられました。頭金は、最も多く出てくる詰み形です。
↑こちらも「頭金」です。
↑こちらは「つるし桂」と言われる詰みです。王様に直接触れてないのに詰みになっているのが面白いですね!
↑これは、前方向にどこまでも進める香車の特性を生かした詰みです。
↑これは、斜め方向にどこまでも進める角の特性を生かした詰みです。
このように、とにかく相手玉が次にどこにもいけないという状況を目指してください。
とはいえ、詰みと思ったのに詰んでなかった!ということを初心者のうちはしてしまいがちです。
例えば次のような局面です。
↑一見詰んでいるように見える「頭銀(あたまぎん)」の局面ですが、以下のように逃げられてしまいます。
↑△4二玉から逃げられてしまいます。
このような見逃しをなくすようにしましょう!
因みに同じ頭銀でも、以下の局面は、詰んでいます。
↑頭銀の詰みでどこにも逃げられません。
詰んでると思ってたのに詰んでなかったというのは、今は許されます。
私が前回紹介したコンピューターも一手ミスしたら負けみたいな厳しいものではないです。
むしろ今は、たくさん失敗して学んでいってほしいです。
ただ、中級者以上になると、その一つの読み抜けが逆転の要因となり負けに繋がります。
なので、今のうちから慎重に指すことを心掛けてください。
それに、くだらないミスで負けたら勿体無いじゃないですか。
終盤はこんな感じじゃ。
まとめ
大切なポイントをまとめるぞい!
将棋全体のポイント
- 駒をタダで取られないようにする
序盤のポイント
- 初手は、大駒の活用を目指す7六歩や2六歩がおすすめ
- 飛車先の歩交換を目指す
- 7七角、7七銀、2六飛で飛車先交換を阻止できる
- 6六歩で角交換を防ぐことができる
中盤のポイント
- 成駒と駒得を目指す
終盤のポイント
- 相手玉は包むように攻める
- 詰み形を意識する
- 見逃しをなくす
また、このページで話したことを頭においてコンピューター戦にチャレンジしてみてくれ。
あと、こうやったらうまくいったとか、こうやったら失敗したとか色々試してみてほしい。
入門講座もそろそろ終わりに近づいてるね!
次回は、「詰将棋」の解説をしたいと思います。
次の章は、こちら
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